こんにちは、いかがお過ごしですか。
実家の庭に、夏ミカンやハッサク、キンカンの木があります。
毎年、大量に実をつけるのですが、埼玉の住宅地で育つ柑橘類は酸っぱくて食べるには適しません。かといって、手間をかけてマーマレードを作るのは重労働で......。
家族のだれも収穫せず、それでもしぶとく実をつけるミカンたちは延々と木からぶら下がりっぱなし...。
シワシワになったミカンたちが大量にぶら下がったままの状態を目にするのは疎ましく、外からの見た目もよくないので、母やわたしは父に「木を切って」と何度も提案してきました。
しかし、ものすごく頑固な父は、決して首を縦に振りません。
やがてそれ自体が面倒になり、父の体力の衰えとともに庭は荒れていき、それでも決して実を落とすことのないミカンたちは、我が家族にとって、何かとても根深いものを象徴するかのような存在になっていました。
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今年、母が初めて庭のキンカンでジャムを、夏ミカンでオレンジピールを作ってくれました。
施設で父と一緒に食べたキンカンのジャム、とてもおいしかった。普段、甘いものをあまり好んで食べない父が「お母さんが作ってくれたんだよ」とすごくうれしそうな顔をして言っていました。
父は伊豆の出身で、実家がミカン農家をやっていたため、ミカンの木に思い入れがあるのです。
そういう父の大切なものを大切にせず、怒った顔で「切って」と言い続けてきた昔の自分が恥ずかしい...。
ここのところ、父と母の仲良しそうな様子を見ると、いろんなものがこみ上げてきます。
味わい深いオレンジピールです。
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とーっても美しいスマイソン社のカードで誕生日メッセージが届きました。ありがとうございます。
調べてみたら、花はピオニー。日本のボタンとシャクヤクの総称を英語で「ピオニー」というそうです。
昔からの言い伝え/立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花。...は、美しい女性を花にたとえたものですね。
と、ここまで書いてだらんと曲がっていた背筋を伸ばしました。ちゃんとしていられるように、しばらく目に付くところに飾っておきます。
スマイソン社はイギリス王室も御用達の老舗のカードメーカーです。日本の文具店ではほとんど見かけない・買えないため、当協会にはイギリスから直輸入して買い求めている講師がいます。
こちらは、同じく当協会の講師がオリジナルスタンプ作成キットで作ってくれたものです。
いろんなものがありますね!