こんにちは、いかがお過ごしですか。
いろんなところでアジサイの花を見かけるようになりました。うちの庭のアジサイはちょっと遅くて、あと1週間のうちには咲きはじめるかな。
アジサイに「紫陽花」という漢字をあてたのは、中国の詩人、白楽天だと言われています。
正しくはライラックにつけた名だとも言われているようですが、丸い球形をしているところから「陽」の字をあてたのでしょうか。
アジサイの花言葉は「うつろい」。
どんどん変化していく花の色にちなみ、「移り気」「浮気」とされることもあります。
アジサイの花について少し調べていたら、幕末の医師/シーボルトとその日本人妻・お滝さんの物語に出会いました。
シーボルトは鎖国時代の日本において、長崎の出島で鳴滝塾を開講し、蘭学を広め、医者や学者を数多く輩出しました。
また、その妻のお滝さんは遊女であったという説と、当時、長崎の出島に出入りできる女性は遊女に限られていたことから、遊女であると偽っていた説があるようです。
植物学者でもあったシーボルトは、著書『日本植物誌』の中で日本のアジサイを紹介し、妻・お滝さんの名前をとって「オタクサ」と名づけました。
学名として正式には採用されなかったようですが、花の名前に(公にはしにくい)愛する人の名をしのばせるとは、ロマンチックなようで、なんとも切なく感じます。
のちに、ふたりの子ども/楠本イネは、当時としては非常に稀だった混血児として大変な苦労をしながらも、日本人女性として初めて西洋医学を学び、女医として、産婦人科医として、日本の医学の発展に大きな貢献をしたといわれています。
そして、この楠本イネにも悲しい恋の物語が・・。
長くなりますので、こちらはほかに譲りますが、何がいいたいのかというと、花には物語がありますね。
そして、これら花にまつわる物語にふれると、花を見たときの印象が、これまでとはだいぶ変わります。
わたしは、アジサイを見ると、いつも「日陰」な想いを抱きます。
日陰でしとしとと雨に濡れながらも強く美しく咲くアジサイ。
明るい太陽をサンサンと浴びて伸びていく花ではないけれど、静かで気高い咲き方ですね。
ちょっとワケありの恋の相手にしたためるときは、アジサイの柄の一筆箋で?!
・・・いえいえ、決しておすすめするわけではないですが。。(笑)
参考/書籍『決定版 365日の誕生花 花言葉と花占い』(主婦と生活社刊)、ほか
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来月発売予定の新刊本、『大切なあの人へ ラブレターを書こう!』(原書房刊)の表紙カヴァーが決まりました。
今回は写真をカラーでたっぷり掲載します。カメラマンさんの力作です!! どれも、すごく、素敵でしょ。