こんにちは、いかがお過ごしですか。
春ですね! 新しいことをはじめるには最適な時期、どんな計画がありますか。
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わたしは幼少の頃から人前で話すことが大の苦手でした。緊張していないときの会話やいわゆる他愛もない世間話なら、さほど困ることはないのです。その一方で、大切に思っていることや、わかってほしい気持ちを声に出して発しようとすると、体が硬直し、感情の波がどばっと胸に押し寄せ、口からはただ「あわあわ...」という言葉しか出てこなくなりました。
その後に押し寄せるいたたまれない気持ち。さらには、ふとしたひと言によって周りを傷つけてしまうのではないかという恐怖。悪意はないものの、実際に傷つけてしまうこともありますから、なおさら怖くなって心の中の思いを貝のように何も話せず、ただ笑って取り繕うように対処するようなことが長く続きました。
そのもどかしさたるや、本当に苦しいものです。
わたしはこれまで「もっといい書き方はないか?」「気持ちが伝わる書き方は?」「受け取る相手の顔に笑みがこぼれるような、もらって嬉しい1枚に仕上げたい。そのためにはどうすれば?」ずっとそうしたことばかり夢中で考え続けてきました。
幼少の頃から手紙ばかり書いて育ったわたしが書いて伝えることを生業とし、その延長で現在の仕事(一般向け講座/手紙の書き方講座の運営や講師育成、企業向け研修/お客様の心をつかむ手書きのひと言実践研修等)をはじめたのは、声に出して伝えることが苦手であるゆえの反動です。
話すことと同じように書いて伝えることも簡単はなく、今も試行錯誤の繰り返しです。失敗もしてきました。悔しい思いも一杯してきました。でも、その痛みや悔しさを必死に向かい合ってきたからこそ、人の気持ちを自分のことのようにしっかりと想像しながら書きたいと願う自分ならではの強みも知っています。
わたしはいつも思うのですが、人見知りや口ベタであることに悩んでいる人、対面でのコミュニケーションで消極的になりがちな人ほど書くことに向いているようです。じっくりと言葉を選んで伝えたい、納得のいく書き方をしたいと思うのは、豊かな感性と思いやりの裏返し。思ったことをすぐに言葉に変換できないのは、人の気持ちを大切に扱おうとするセンスがある証拠なのです。
書くことを武器にすれば、コミュニケーションはもっと楽になるはずです。
わたしの経験やこの思いが、だれかの何かにつながるとしたら、嬉しく思います。
冬の頃の1枚です。
■TV放映のお知らせ
番組:cool japan〜発掘!かっこいいニッポン〜
送局:NHK BS1
放送日:2019年3月24日(日)
時間:12:00(正午)〜
送局:NHK BS1
放送日:2019年3月24日(日)
時間:12:00(正午)〜
https://www6.nhk.or.jp/cooljapan/program/detail.html?pid=190324
当協会の講師が取材協力しました。ぜひご覧ください!