お気に入りの便箋類の最近のブログ記事
鳩居堂
雑誌で次の記事を読んだことがあります。
ある会社の社長さんが、知人の借金の連帯保証人になったことから、4000万円もの借金を背負うことになりました。その社長さんは数年かけて見事にその借金を完済したものの、ことあるごとに「あいつのせいで」「あの4000万円があれば、どんなにラクだったか」と悔しい気持ちを引きずっていました。
そうした中、縁あって出会ったメンターから「その相手を『許す』手紙を書きなさい」と言われました。その社長さんは「なぜだ!? 相手からありがとうの手紙があって当然のところ、なぜ自分が!?」と容易には受け入れ難かったといいます。
しかしながら、理不尽さと同時に、どこか胸に響くものもあったのでしょう。その社長さんは2カ月かけて次の手紙を書き上げました。
拝啓 あなたの残してくれた借金4000万円は完済しました。私も窮地のときがあり、あなた様にやるせない気持ちの矛先を向けてしまいましたが、~中略~、胸の内に残っていたあなたを責める気持ちはいつしか消えていることに気づきました。皆様のご多幸をご祈念申し上げます。敬具
この手紙を書いたとき、実際には、まだ心にわだかまりが残っていたと言います。本心では許せていなかったと。
しかしながら、どうしたことでしょう...! 許すという内容の手紙を書き上げたことで、いつの間にか心の中から憎しみが消えていることに気づいたといいます。無理やりにでも言葉を書き出したことで、しだいに心の中にあったこだわりも消え去ったということでしょうか......。
*
こうした話は、ともするとスピリチュアル色が強く受け取られやすいため、中には好きじゃないと感じる人もいると思うのですが、わたしは、非常に共感します。
上の記事を読んだのはもう何か月も前なのですが、ここ数日、何度もこの話が頭の中に浮かんでは消え、消えては浮かぶので、あらためてバックナンバーを探して読み直してみました。
なんといいますか、すごくよかったです。
そして、わたしも書いてみました。それも、すごくよかったです。
琵琶湖でSUPしました!